ECBのDイセンベルク総裁はそのさい「参加nヶ国の外貨・金準備の運営はECBの管理下に置く」「ユーロ」は参加国の数が多いので、「ユーロ」の中央銀行であるECBの準備資産の中での「金」の比率を決めるときですら大もめにもめたらしい。
元をたどれば参加国のうち「金廃貨」派は何ヶ国あるのか、また、「金復位」派は何ヶ国あるのかまで、きちんと調べる必要もありそうである。
と発表した。
これが今の時点での「ユーロ」側の「金」に関する制度的な枠組みとなっている。
もしアメリカが私の予測している「17パーセント部分的金本位制」を一方的に発表したなら、「ユーロ」もアメリカと同様に「17パーセント部分的金本位制」を、わが方も採用する、と発表できれば、「ユーロ」は「ドル」と同じ「金」で部分的な免換可能な紙幣となる。
こうなれば、「ドル」と「ユーロ」は、「金」との交換比率がそっくり同じなので、「ドル」と「ユーロ」の関係は、基本的には固定相場の関係となる。
「ユーロ」参加nヶ国全体では「金」の保有高も高いので、潜在的可能性はあると思う。
問題はその合意が短期間に作れるかである。
金準備率 %」を想定アングロ・サクソンしていたオランダ・ベルギーの金売却1995年9月に『金―新時代への架け橋』を上梓したときに1996年の大統領選挙で共和党から大統領が出れば、「金本位制復帰」の可能性も高いとの思い入れがあった。
予備選挙の段階でF氏は「フラット・タックス」と「金本位制復帰」をとなえていたが、本命D候補をしのぎ始めたとき、逆に集中的に叩きつぶされてしまった。
1996年はアメリカの大統領選挙が知りたくて、計4回、延べ100日以上アメリカにいた。
時に、もしD大統領候補とKンプ副大統領候補が勝ち、D政権の4年間でいつか「金本位制復帰」を発表したら、「欧州単一通貨」へ向けて準備しているヨーロッパには、どんな対抗手段あるいは対応手段がシミュレーションできるのかが、妙に気になりだした。
時折発表されるヨーロッパの中央銀行の金売却のニュースが金関係者のあいだで話題になるが、やがて忘れられていく。
彼らの売却に何か法則性やルールでもあるのか、という妙な関心が涌いてきた。
そんなとき、ある当たりをつけてみた。
もともとヨーロッパ人は「金」に関心が高い。
旧「金ブロック諸国」は、他のヨーロッパ諸国より伝統的に「金」を溜め込みがちである。
アメリカも、個人への交換ははるか昔に停止されていたが、1968年まではお札の発行に「17パーセントの金の裏付け」が要求されていた。
法定金準備率制度と言われている。
ヨーロッパ人は法定金準備率制度のようなものに何か特別な感情を持っているのだろうか。
あるときふと、ヨーロッパ中央銀行の公的保有金売却のガイドラインは「法定金準備率制度」ではないのかと、閃いた。
そこで1997年の春頃より、少しずつ整理を始めてみたのである。
今回調べるのは通貨発行のさいにどれだけ「金」の裏付けが事実上されているか、という調査なので、世間でしばしば外貨準備のなかで金がどのくらいの比率を占めているかの金準備率とは、意味が違うので混同しないようご注意を!これから検討するときの約束事をまず示しましょう。
現金通貨発行年、公的金保有調査年はいずれも1993年*金価格が350ドルと400ドルの2つのケースを検討する。
(これは、史上最高値やその後の安値などの価格変動のグラフから350ドルと400ドルの幅の分布が多く、とりあえず金本位制復帰時の金価格はこのあたりの水準が落ち着きやすいと思われるからである(特別の根拠によるものではない)(1)オランダの現金発行高は195億ドル、これに対して金保有高は1090トン。
この場合、195億ドルの現金に対する17パーセントの法定金準備率では、48.8億ドル相当の金の準備が最低必要とされる。
(a)金の市場価格が350ドルの場合はどうか。
1090トンの金の時価総額は122.6億ドルで、17パーセントの法定金準備率が要求する48.8億ドルを余裕をもってクリアしている。
(b)金の市場価格が400ドルの場合には、1090トンの時価総額は140.2億ドルで、法定金準備率が要求する48.8億ドルをさらに余裕をもってクリアしている。
オランダは妬パーセントの法定金準備率制度を取り入れても優等生である。
(2)ベルギーの現金発行高は112億ドル、これに対して金保有高は779トン。
この場合、112億ドルに対する17パーセントの法定金準備率では、 億ドル相当の金の準備が最低必要とされる。
(a)金の市場価格が350ドルの場合はどうか。
779トンの金の時価総額は87.6億ドルで、17パーセントの法定金準備率が要求する 億ドルを余裕をもってクリアしている。
(b)金の市場価格が400ドルの場合には、779トンの時価総額は100.1億ドルで、法定金準備率が要求する 億ドルをさらに余裕をもってクリアしている。
ベルギーは1993年時点では超優等生であった。
オランダは350ドルの場合、必要な金準備の251パーセントもあり、400ドルの場合、必要な金準備の286パーセントと、必要な金をたっぷりもっていたのだ。
ベルギーは350ドルの場合、必要な金進備の312パーセントもあり、400ドルの場合には、必要な金準備の357パーセントも金をたっぷりもっていた。
この方式で見ていくと、ヨーロッパ中央銀行の金売却の代名詞のようなベルギーやオランダの売却にも、ある歯止めというかルールが透けて見えてきた。
何が何でもゼロまで売りきるつもりでもなさそうである。
「17パーセントの金準備率」が、「ユーロ」の主要参加国間での隠された「参加条件」のようである。
1993年の「ユーロ」主要国について先の方式を当てはめてみると、意外なことが見えてきた。
まずフランスは、「17パーセントの金準備率」で必要とされる保有高についてクリアしているかをチェックすると、286パーセントでOKだ。
イタリアは170パーセントでOKだ。
問題は経済大国ドイツが、経済規模に応じて現金通貨を供給しているので、はたしてこの「17パーセントの金準備率」の条件などクリアできているのだろうか。
金価格を350ドルで当てはめると、なんと102パーセントでクリアしているのだ。
400ドルで当てはめると117パーセントとなるのである。
ちなみに日本とアメリカを当てはめてみると、日本は必要とされる金準備のなんと9パーセントしか金を持っていないのだ。
ではアメリカはと当てはめると、112パーセントでクリアしているのだ。
アメリカは1968年に「法定金準備率17パーセント」を維持できなくなり、この制度を廃止してしまった。
しかし、当時と少しルールを改めて、金価格をかつての公定価格 ドルではなく時価(例えば、350ドル)にして、現金通貨発行高の4分の1というルールにしているが、これだとアメリカでも112パーセントと言う数字が出てくるのである。
そこで話をぐ−んと今の時点まで引き寄せてみよう。
この間に大きな与件が変化しているので、まず確認しておこう。
ヨーロッパではこの間、単一通貨「ユーロ」がスタートした。
それに関連して制度の変更がいくつかなされている。
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